平塚駅前の自宅マンションの屋上に楽天モバイルの基地局が設置されたけど全然繋がらない!

update 最終更新日:2023年2月20日 at 11:01 PM

神奈川県平塚市の私の自宅マンションの屋上に楽天モバイルの基地局が設置され、4月1日より開通しました。
以下のブログでも既報していますが、今年の1月22日(金)に開催された当マンションの第37期臨時総会で「楽天モバイルによる基地局設置工事実施案」(5年契約)が採択され、楽天モバイルの基地局設置と共に毎月の敷地利用料(賃借料)と電気使用料が楽天モバイル株式会社より当管理組合へ支払われる事になりました。工事は3月10日から実施され、3月18日に完了しています。


この楽天モバイル基地局設置を機に、2月下旬に私のスマホのSIMをMNPにて、楽天モバイルのSIMに差し替えた次第です。現状としては、楽天モバイルの基地局は未整備であり、東京都23区内などの大都市圏以外の地方都市ではAU回線へのローミング接続となっています。
今回の楽天モバイルの基地局が自宅マンションの屋上に設置された事で、どのような接続状態になっているのかについて、以下にその詳細を報告します。

楽天回線への接続状況

2021年4月1日より、楽天モバイルの料金プランは自動的に「Rakuten UN-LIMIT VI」へバージョンアップされました。上記は、アプリ「my 楽天モバイル」、ならびに「LTE回線状況チェッカー」の画面です。
予想はしていたのですが、やはり屋上への設置だけでは電波が弱く、室内での利用はどうしてもAU回線へのローミング接続となってしまいます。
楽天から購入した端末以外のスマホで楽天回線へ強制的に接続するには、スマホを窓際へ移動させて端末を再起動するか、楽天モバイル回線への手動接続するしか方法が無いようです。

今の状況においては、未だ楽天モバイルの基地局が少な過ぎます。それに対して、パートナー回線(AU)の基地局の数は圧倒的に多く、どうしてもAUの電波(Band 26: 850MHz)を拾ってしまうようです。
AUの電波はプラチナバンドであるため、室内まで電波が届くのに対して、楽天の回線(Band 3: 1.7MHz)は建物で電波が吸収されてしまい室内へは電波が届きにくいという弱点が正しくローミングで露呈しています。

今後、周辺地域に更に多くの楽天モバイルの基地局が設置され、水平方向への電波が強化されていけば、楽天回線への接続が安定化していくとは思います。
しかしながら、周辺のマンションの管理組合との交渉や契約締結、インフラ整備などには、かなりの時間を要するため、楽天エリアの拡大はそう簡単には進まないと思います。

楽天モバイルの新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」は、楽天回線への接続ならば、3,278円(税込)でデータ量無制限で利用できるというのが一つの売りですが、楽天回線エリアとパートナー回線エリア(AU回線)が混在する場所での運用は接続が不安定であるため、過度の期待はしない方が良いと思います。

以下は、2021年4月1日時点における平塚駅西口近辺のLTE回線状況です。AU回線の基地局数が18局に対して、楽天回線の基地局数は僅か2局です。
因みに、NTTドコモは、2019年度末時点で「Premium 4G」に対応した基地局が16万8800局、LTEサービスに対応した基地局が22万8100局もあるそうです。
それに比べて、楽天モバイルの基地局数は、2020年6月時点で、僅か5739局です。2021年3月までには8652局の設置を目指し、人口カバー率で70%を達成する見通しとの事ですが、数十年に渡って基地局整備を進めてきた他社には全く足元にも及ばない状況となっております。

基地局整備には1兆円近くの資金を要するとされており、資金難により日本郵政や中国のネット大手のテンセントなどを引き受け手とする第三者割当増資で得た2423億円を基地局整備に投入するものと見られますが、この程度の資金で、他社並みの基地局整備を進めるには到底足りないような気がします。
しかも、楽天モバイルへ中国資本が投入されるという事実も大きな危惧材料となっていますし、基地局整備には、SBの携帯事業への新規参入ケースと同様、本来は最低でも後10年くらいはかかるのではないでしょうか。そのうち、資金繰りに行き詰まり、楽天モバイルが日本郵政に買収されてしまうケースも考えられるかも!?

楽天回線への手動接続について

楽天モバイルから購入したスマホ以外の端末では、パートナー回線(AU)から楽天回線への自動切換えができません。よって、パートナー回線エリアから楽天回線へ切り換えるためには、端末を再起動するか、以下の手順(Androidの場合)で手動切換えを行う必要があります。
 
⚙ Android端末 設定→ 接続→ モバイルネットワーク→ ローミング設定→ 通信事業者→ 手動選択→ [4G] Rakuten

なお、一旦、楽天回線へ切り換えが成功しても、AUの電波が強ければ、パートナー回線へローミングされてしまうため、その場合は諦めるしかないと思います。
当方は、自宅ではWi-Fiでスマホへ接続しているため、特に問題はありませんが、Wi-Fi環境が無く、楽天回線への常時接続を希望される方は、ホームアンテナ Rakuten Casa の設置で解決する場合もあります。


2021.04.10 追記

楽天モバイルの「auエリアローミング」終了予定について

以下の記事の通り、KDDIは4月1日、楽天モバイル(キャリアサービス)ユーザー向けのローミングサービスの終了予定を更新し、東京都は一部を除きサービスを終了した他、千葉県と神奈川県は2022年3月末までに原則としてサービスを終了するとの事です。
つまり、千葉県と神奈川県については、来年の春までには、全て楽天回線エリアが整備される事を意味しています。
KDDIとの契約の関係上、強行スケジュールで整備を急いでいるようですが、逆に電波が繋がらない空白地帯も発生してしまうような気もします。

なお、KDDIとの契約において「楽天モバイルの自社エリアの人口カバー率が70%を超えた都道府県については、楽天モバイルとKDDIとの協議を経て、期限を待たずにローミングサービスを終了」という条件があるため、基地局整備の優先順位は、比較的人口の少ない郊外から整備し、人口が集中する駅周辺エリアを後から整備するという順番で進めているようです。

2023.02.19 追記

IIJmio と Povo2.0 への MNP

その後、以下の記事のように、メイン機(Galaxy S10+)は、IIJmio へ、サブ機(iPhone SE2)は、Povo2.0 へ MNP しました。

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