最終更新日:2025年2月28日 at 6:59 PM

ジャストシステムのホームページビルダー(hpb)で提供された WordPress SEO プラグイン hpbseo が WordPress 6.0 の環境で動作しなくなったので、世界的にユーザー評価が最も高い SEO プラグイン Yoast SEO へ乗り換えました。
しかし残念ながら、hpbseo はマイナーなプラグインであるため、 hpbseo で設定した Meta データ(メタディスクリプション/メタキーワード)をインポートすることができません。
そこで、本記事では簡単な方法で hpbseo から Yoast SEO へ移行する手順を紹介します。
Yoast SEO の導入

Yoast SEO とは、WordPress用の検索エンジン最適化(SEO)プラグインであり、オランダの Yoast という会社 が開発しています。
このプラグインは、500万を超えるアクティブなインストールがあり、Wordpress.org において 25,000 を超える5つ星のレビューで3億5000万回以上ダウンロードされています。
Yoast SEO の導入に先立ち、先ずは前提条件として、既存の記事のメタディスクリプションは、極力、投稿の抜粋へ転記しておくようにします。そうでない場合(抜粋が未記入)は、記事からの引用となります。
抜粋の文字数はデフォルトで 55単語、日本語などのマルチバイト文字では 110文字 になっています。ただし、日本語の抜粋がうまく機能するためには、WP Multibyte Patch プラグインが有効になっている必要があります。
なお、この抜粋の文字数ですが、この値を設定で変更することができます。もし、120文字に設定する場合は、以下のように、 テーマのプログラム functions.php に以下の行を追加します。
/* 抜粋の表示文字数を120文字に変更
---------------------------------------------------------------- */
function edit_excerpt_mblength($length)
{
return 120;
}
add_filter('excerpt_mblength', 'edit_excerpt_mblength');
因みに、2020年における調査結果ですが、大半の検索エンジンにおいて、抜粋は全角109文字以下が推奨されているようですので、ここは109文字に設定するのも良いと思います。
次に、メタキーワードの問題です。
実は、 Google, Bing など、主要な検索エンジンのクローラーは、メタキーワードの収集を既に止めているそうです。
よって、メタキーワードの設定は SEO 効果が低いとの判断で Yoast SEO, All in One SEO 共に、メタキーワードの設定が無くなっています。
従って、hpbseo で設定されたメタキーワードは無視する事にします。
Yoast SEO のインストール
Yoast SEO には、SEO 解析の他、SEO タイトル生成, Meta タグ生成, schema.org マークアップ生成 (LD+JSON), XML サイトマップ生成, Facebook Open Graph メタデータ生成, Twitter card のメタデータ生成 など多くの機能を内包しています。
しかし、それらの機能の一部には、テーマのプログラムやインストール済みのプラグインと重複する場合があります。
よって、それらの機能を一元化するため、プラグインの無効化(アンインストール)ならびに、 Yoast SEO の設定により機能の選別を行う必要があります。
Yoast SEO には、構造化データ定義ボキャブラリの schema.org を JSON-LD (JSON for Linking Data) シンタックスで、 WordPress の投稿や固定ページなどに構造化マークアップを出力する機能 「schema.org マークアップ生成」が標準で装備されています。
よって、同様の機能を持つプラグイン「Markup (JSON-LD) structured in schema.org」は不要となります。
先ず、機能が重複する以下のプラグインを無効に設定(後にアンインストール)してから、Yoast SEO をインストールし、以降の設定手順へ進みます。
- hpb seo plugin for WordPress … SEO プラグイン
- Markup (JSON-LD) structured in schema.org … schema.org マークアップ生成
Yoast SEO の設定
前述した機能選別に関する Yoast SEO の設定は、以下の通りです。
- 一般: 機能 ≫ XML サイトマップ ⇐ オン または オフに設定
Google XML Sitemaps プラグインをインストールしていて、それを使用する場合はオフに設定します。
当サイトでは、Google XML Sitemaps を使用していましたが、Google Search Console にて Google XML Sitemaps が生成したサイトマップを読み込ませたところエラーになり、何度か読み込めないトラブルが発生したため、Yoast SEO で XML サイトマップ を生成する設定にしました。
その場合、Google XML Sitemaps プラグインは無効(アンインストール)にします。
なお、Yoast SEO で作成される XML サイトマップは、以下のファイル名で作られますが、Google XML Sitemaps が無効であれば、robots.txt で ‘/sitemap.xml’ と定義されていても以下のURLへ自動的にリダイレクトされます。
⇒ /sitemap_index.xml
- 検索での見え方: コンテンツタイプ ≫ ブログ ⇐ メタディスクリプションを「抜粋」 に設定
変数 “%%excerpt%%” を入力
- 検索での見え方: パンくずリスト ≫ テーマのパンくずリストを有効にする ⇐ 有効に設定
hpb22 を使用している場合、若しくは、hpb22 から転用したテーマのパンくずリスト生成プログラム breadcrumb.php を使用している場合は、構造化データ定義ボキャブラリの schema.org の形式でパンくずリストが出力されます。
よって、その場合は、Yoast SEO からの出力は不要であるため、テーマのパンくずリストの方を有効に設定します。
- ソーシャル: Facebook 設定 ≫ Open Graph メタデータを追加する ⇐ 無効に設定
ホームページビルダーのテーマのダッシュボードのプラグインでソーシャルボタンを表示するプログラム social_buttons.php において、 Facebook に対する Open Graph メタデータを出力しているため、Yoast SEO では出力を無効に設定します。
以下のギャラリーは、上記の設定に関する Yoast SEO の管理画面です。




編集画面での Yoast SEO の挙動
以下のギャラリーは、ブロックエディタにおける記事編集画面の末尾に表示される Yoast SEO による Google プレビュー画面(左側)、ならびに Yoast SEO の管理画面(右側)です。
本設定では、メタディスクリプションの定義を抜粋にて行います。


RSS フィードの設定
RSS フィードにおいて、記事の末尾に著作権標記をするため、以下の操作手順から Yoast SEO の設定で、記事への追記情報の定義が行えます。
⚙️ Yoast SEO の設定 ≫ 高度な設定 ≫ RSS ≫ フィードの各投稿の後に表示するコンテンツ
投稿 %%POSTLINK%% は、%%BLOGLINK%% で最初に掲載されました。
上記の例では、以下のように表示されます。
投稿 コロナ窓用エアコン ReLaLa CWH-A1824R を DIY での交換工事を実施 は、千里のポータルサイト で最初に掲載されました。